ORACLEMASTER 備忘録10(6/6)
メモリー関連のアドバイザ
ADDMは、データベースのパフォーマンスを定期的に評価して、パフォーマンスの問題を特定する。このとき、使用可能なメモリー容量が不十分であることがパフォーマンスに悪影響を与えていると判明した場合は、ADDMからメモリーの割当て量を増やすことが推薦される。
メモリーの割当て量を決定する際は、以降で紹介する“各種メモリー関連のアドバイザ”から提案されるアドバイスを参考にする。使用するアドバイザはメモリーコンポーネントの管理方法(自動メモリー管理、自動共有メモリー管理、手動共有メモリー管理など)によって異なる。
・メモリーコンポーネントの管理方法と使用できるアドバイザ
自動メモリー管理→メモリーアドバイザ
自動共有メモリー管理+自動PGAメモリー管理(自動メモリー管理は無効)
→SGAアドバイザ、PGAアドバイザ
手動共有メモリー管理+自動PGAメモリー管理(自動メモリー管理自動共有メモリー管理は無効)
→バッファキャッシュアドバイザ、PGAアドバイザ
メモリーアドバイザ
メモリーコンポーネントの管理方法が「自動メモリー管理」の場合にメモリーの割当て量を増やすことが推奨された場合は、自動メモリー管理のメモリー設定を変更する前に、EM Express(Enterprise Manager Database Express)の「メモリーアドバイザ」のグラフを参照して、異なるターゲットメモリーサイズの設定を使用することによって節約される時間の割合を予測できる。この予測は、自動メモリー管理のメモリーターゲットサイズ(MEMORY_TARGET初期化パラメータ)の設定値を考慮する際に参考になる。
SGAアドバイザ・PGAアドバイザ
自動メモリ管理を無効にすると「自動共有メモリー管理」と「自動PGAメモリー管理」が有効な状態になる。
この時にメモリーの割当て量を増やすことが推奨された場合は、自動共有メモリー管理のメモリー設定を変更する前に、EM Expressの「SGAアドバイザ」のグラフを参照して、異なる合計SGAサイズを使用することによって節約される時間の割合を予測する。これは自動共有メモリー管理のSGAメモリーターゲットサイズ(SGA_TARGET初期化パラメータ)の設定値を考慮するときの参考になる。
また、PGAの総量(PGA_AGGREGATE_TARGET初期化パラメータ)を考慮する際は「PGAアドバイザ」グラフを使用する。
バッファキャッシュアドバイザ
自動共有メモリー管理を無効化すると「手動共有メモリー管理」になる。PGAは「自動PGAメモリー管理」である。
この状態のときにメモリー割当て量を増やすことが推奨されたとき場合は、手動共有メモリー管理のメモリー設定を変更する前に、EM Expressの「バッファキャッシュアドバイザ」のグラフを参照して、異なるデータベースキャッシュを使用することによって節約される読取りの推定割合を予測する。データベースバッファキャッシュのサイズ(DB_CACHE_SIZE初期化パラメータ)の設定値を考慮する際に参考になる。