ORACLEMASTER 備忘録10(2/6)
パフォーマンスの監視
「データベース・ホーム」ページの上部にある「パフォーマンス」メニューから、「パフォーマンス・ハブ」を選択すると、指定した期間に使用可能なすべてのパフォーマンスデータが表示される。
「パフォーマンス・ハブ」ページの「サマリー」タブでは、デフォルトで、過去1時間のリアルタイムデータが表示される。
「パフォーマンス・ハブ」ページにリアルタイムデータではなく履歴データを表示する場合は、「期間の選択」フィールドで異なる期間を選択する。
パフォーマンスの問題の診断
AWR(自動ワークロードリポジトリ)
パフォーマンス情報はSGA上にあり、流動的に変化するため、データベースに保存してデータを蓄積することで後から比較参照できる。
データベースは、データベースの状態とパフォーマンス情報を、定期的にスナップショット形式で収集している。これを「AWRスナップショット」と呼ぶ。
AWRスナップショットは「任意の時点のシステム状態に関する統計サマリーのデータ」である。MMONバックグラウンドプロセスによって“60分ごと”に収集され、SYSAUX表領域に存在するAWR(自動ワークロードリポジトリ)に格納される。
AWRは、データベースの使用状況の履歴をデータベースに提供している。AWRが提供する情報は、データベースのすべての自己管理機能の基礎になっている。
AWRスナップショットの間隔および保存期間の変更
ADDMによるシステム分析はAWRスナップショットに基づいている。デフォルトでは「スナップショットの保存」の期間は“8日間”、「スナップショット収集」の間隔は“60分に1回”に設定されている。これらの設定値はEnterprise Manager Cloud ControlやPLSQLパッケージで変更できる。
ADDM(自動データベース診断モニター)
ADDM(自動データベース診断モニター)は「データベース全体のアドバイザ」といえる機能である。ADDMは、AWRスナップショットをもとにして“トップダウンシステム分析※”を行い、分析結果をAWRに格納する。この処理は“60分に1回”、AWRスナップショットが取得された後に自動実行され、分析結果には“問題の説明”と“推薦操作”が含まれる。
※トップダウンシステム分析では、最初に症状を識別し、次にパフォーマンス問題の根本的な原因に到達するまで精査する。