ORACLEMASTER 備忘録9(11/13)
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バックアップのメンテナンスタスクの実行
RMANリポジトリに格納されているバックアップレコードの情報は、実際のバックアップファイルのステータスと一致している必要がある。そのために、次に挙げるRMANリポジトリのメンテナンスタスク(クロスチェックなど)を行う。
・クロスチェック
“クロスチェック”とは「物理的なバックアップの状況」と「RMANリポジトリ内にあるバックアップレコードの内容」が一致しているかを確認し、異なる場合はバックアップレコードの内容を更新する処理。“CROSSCHECK BACKUP”コマンドを実行すると、すべてのバックアップセットがクロスチェックされる。
RMANのリポジトリ内に記載されている位置にバックアップが存在し、ファイルヘッダーの破損がない場合、バックアップレコードには「AVAILABLE」設定される。バックアップが指定した位置にない場合は「EXPIRED」が設定される。
・期限切れのバックアップの削除
RMANで“DELETE EXPIRED BACKUP”コマンドを実行すると「EXPIRED」(期限切れ)になっているバックアップレコードがすべて削除される。
・不要なバックアップの削除
構成済みの“保存方針”にしたがって、不要になったバックアップを削除できる。バックアップ先に高速リカバリ領域を指定している場合、バックアップは保存方針にしたがって自動管理され、新たな領域が必要になった際に削除されるので、不要なバックアップをディスクから手動で削除する必要もない。“DELETE OBSOLETE”コマンドを実行すると、すべてのバックアップが削除される。
・バックアップレコードのステータス値を「UNAVALABLE」にする
RMANで“CHANGE…UNAVALABLE”コマンドを実行すると、そのバックアップレコードのステータス値が「UNAVALABLE」に変更される。
UNAVALABLEに設定しておけば、外部サイトにバックアップを移動した場合でも、バックアップ情報をRMANリポジトリに保存することができる。
また、再度バックアップが使用可能になった場合は、ステータスを「AVAILABLE」に戻すことができる。バックアップが保存されているディスクドライブを一時的にオフラインにする場合など、一時的に使用不可にしている場合に利用できる。
・OSコマンドで取得したバックアップをカタログ化する
リポジトリに記録されていないバックアップや、OSコマンドによって取得されたバックアップは、そのままではRMANによるリカバリ操作では利用できない。これらのバックアップを利用するには、事前にRMANの“CATALOG”コマンドをじっこうしてRMANリポジトリに“カタログ化”(RMANリポジトリに登録)する必要がある。