ORACLEMASTER 備忘録9(5/13)
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バックアップおよびリカバリを自動管理するためのデータベース構成
Oracleデータベースには、バックアップやリカバリのファイル管理を簡略化させるための機能として「高速リカバリ領域」が用意されている。高速リカバリ領域をバックアップのためのファイル格納用の領域にすると、バックアップファイルがOracleデータベースによって自動化されるため、データベース管理者の負担が軽減される。
管理者はデータベースを次のように構成を行う。
- バックアップ領域に高速リカバリ領域を構成する
- 高速リカバリ領域をアーカイブREDOログの保存先にする
- オンラインバックアップを実行できるように、データベースをARCHIVELOGモードで運用する
高速リカバリ領域の構成
高速リカバリ領域は、データファイル群が格納されているディスクとは別のディスクに準備する。これはデータファイルとバックアップファイルが同時に壊れるリスクを防ぐため。高速リカバリ領域内のファイルは、Oracleデータベースによって“自動的に管理”され、保存方式に基づいて不要になったファイルは領域が足らなくなると自動的に削除される。これにより、バックアップ管理を簡略化することができる。また、高速リカバリ領域は大きいほど便利だが、領域のサイズの目安としては以下の全ファイルが格納できるサイズを検討する。
・データファイルの完全バックアップを2つ
・リカバリしたい期間内の任意の時点のデータベースをリストアするために必要な増分バックアップ
・アーカイブREDOログファイル
高速リカバリ領域の場所は、DB_RECOVERY_FILE_DEST初期化パラメータ、高速リカバリ領域のサイズはDB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE初期化パラメータで指定する。
NOARCHIVELOGモードとARCHIVELOGモード
データベースの稼働モードには“NOARCHIVELOGモード”と“ARCHIVELOGモード”の2種類がある。
NOARCHIVELOGモード
・どのようなモードか
満杯になったREDOロググループを“アーカイブしない”(チェックポイント完了後、非アクティブになる)。書き込み先が循環してきたら再利用(上書き)される。
・可用性および要件
インスタンス障害からは保護されるが、“メディア障害からは保護されない”。
・実行可能なバックアップ
一貫性のバックアップのみ
・実行可能なリカバリ
インスタンスリカバリ。一貫性バックアップをリストアした時点までのリカバリ