映画『運び屋』に見る、花粉症か否かの件
昨日は勉強会でした。
勉強会はお昼からです。
勉強会のときは電車に乗る機会を無駄にしてはいけないと、足を延ばして映画を観てから会社に向かうことにしています。
基本、出不精なので出かけるときは事のついでに映画を観ると決めています。
昨日観たのは、クリント・イーストウッドが監督・主演の『運び屋』です。
クリント・イーストウッドは事業に失敗し家も職も失った90歳のおじいさん役です。
クリント・イーストウッド、顔や手も老いているのですが、何より背中です。
思うに人は背中、後ろ姿に年齢が顕著に表れるものなんだと、昨日、しみじみ思い知りました。
実際のクリント・イーストウッドは1930年生まれのようです。
お誕生日か5月なので今は88歳です。
数え歳で90歳、卒寿ですよ。
90歳の役なので、ほぼ実年齢のおじいさんを演じています。
足元がおぼつかない、スローな動きはそれが演技なのか、そのまんまなのかはわかりません。
家族を顧みず仕事に惚けた、あかんじいさんです。
挙句、事業に失敗(インターネットに負けたとボヤいていました)し、自宅も差押えられます。
少しだけの荷物とそれを積んだピックアップトラックだけが持ち物です。
90歳のヨボヨボのじいさまには切なすぎます。
家族との間には深い溝があり、そんなじいさまの相手は誰もしてくれません。
そんなじいさまが麻薬カルテルの運び屋になるというお話です。
それを取り締まる捜査官にブラッドリー・クーパーが登場します。
『アリー/スター誕生』では、呑んだくれのどうしょうもないおっさんやったブラッドリー・クーパーです。
今度は麻薬カルテルを取り締まります。
映画です。
呑んだくれのブラッドリー・クーパーのことは忘れないといけません。
90歳のヨボヨボじいさまは最後、後ろに手が回ることになります。
麻薬カルテルの運び屋をして御用になったことは、まあ、しゃあないと思っているようです。
90歳なので潔いです。
そんなことより、家族との溝をなんとか埋められたことの方が彼の人生では意味があったようです。
劇中で、クリント・イーストウッドは言います。
「お金があっても時間は取り戻せない」と。
奥深いです。
卒寿の方が言うとリアリティに満ちています。
ここんとこで感受性豊かで涙脆い私は、まぁ、泣きます。
まぁ、大抵の映画、どこかしらで泣きます。
泣きながらも、
お金がないと何も始められへんのも現実ちゃうん?と、そっと心の中で突っ込んでおきました。
そして、エンディングに流れた曲が非常に心に響きました。
Toby Keithの「Don’t Let The Old Man ln」
クリント・イーストウッドが言う「若さの秘訣は絶対年寄りだと思わないことだ」にインスパイアされて作られたようです。
これは言わゆる、この季節、くしゃみ連発し周りの人に「それ、花粉症ちゃう?花粉症やで!」と言われても頑なに「花粉症とちゃう!」というのと同じですね。
花粉症は認めたら花粉症になるというアレと同じではないでしょうか。
知らんけど。