それっぽいデザイン(ドイツ):猫でもできるグラフィックデザイン93
「それっぽいデザイン」と銘打って、らしく見えるデザインの要素の特徴についてみています。今回は「ドイツ」を想起させるデザインです。ドイツは世界でも有数の工業国であり、その製品は世界中で愛されるだけでなく、高級品としてのブランドを確立しています。
いつものように、「ドイツ」から連想されるキーワードをあげてみました。ビール、サッカー、環境保護、科学技術、世界大戦、医療技術、アウトバーン、ナチス・ドイツ、ゲーテ、グリム兄弟、ベートーベン、バッハ、ポルシェ、アウディ、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、バイエル、シーメンス、ボッシュ、プーマ、アディダス、ブラウン、BMW、モンブラン、ケルヒャー、ランゲ・アンド・ゾーネ、カール・ツァイス、ライカを思いつきました。
筆者の思いつきを挙げているので、ある程度の偏りはあるとは思いますが、いわゆる「メーカー」が大半を占めたのは驚きです。それぞれ、次のように分類できそうです。
★戦争
世界大戦、アウトバーン、ナチス・ドイツ、医療技術、科学技術
★世界的な企業
ポルシェ、アウディ、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、バイエル、シーメンス、ボッシュ、プーマ、アディダス、BMW、モンブラン、ケルヒャー、ランゲ・アンド・ゾーネ、カール・ツァイス、ライカ、ブラウン
★考え方
環境保護
★文化と風俗
ビール、サッカー、ゲーテ、グリム兄弟、ベートーベン、バッハ
日本同様、最後の対戦で敗戦国となったドイツですが、戦後70年が経過した今でも、戦争のイメージは強く残っており、戦争によって生まれたものが現在の発展の礎となっている部分も多いでしょう。欧米では禁忌とされていますが、ナチス・ドイツのイメージをデザインに使おうとして問題となることも少なくありません。
一方で対戦前から高い技術力があったことも確かで、ドイツの企業の中には100年を超える歴史を持つものもあります。早いうちにグローバル展開をすすめることで、世界的に名の知れた企業が山のように存在します。
そして、いずれも業界の中でハイランクの商品やサービスを提供する企業であることも特徴です。ドイツ以外の国が製造業で追い上げる中、これも早いうちにブランド化をすすめ、安かろう悪かろうのフォロワーと明確に差別化することに成功しています。それぞれの商品はいずれもデザイン的な魅力を備えており、ひとめで「ドイツの製品だ」とわかるほどです。