色について改めて考えてみる。
高木です。おはようございます。
先日、クロバーフィールドではiPhone向けアプリ「何色?」を公開しました。
大したことがない簡単なアプリなのですが、あえて作ろうと思ったのは、私自身の色覚があまりにも絶望的だったからです。
今朝もタオルの見分けがつかずに妻に怒られました。
イチゴの柄のタオルを使うようにいわれていたのですが、私にはどこにイチゴが描かれているのかさっぱりわかりません。
よく聞いてみると、緑の葉に紛れて赤いイチゴが描かれているそうです。
そんなものは私には見えません。
仕事をしていても具体的な支障があります。
以前にもブログで書いた記憶がありますが、赤色LEDと緑色LEDの見分けがつかないのです。
正確にいうと、赤と緑のLEDが違うことはわかります。
色によって輝度が異なるからです。
なので、変化したことはわかりますし、緑のLEDが数個並んでいる中にひとつだけ赤があるのもわかります。
しかし、違うことがわかっても、それが何色かわからなければ意味をなさないことがあります。
たとえば、何らかの装置で処理が完了したとき、成功すれば緑、エラーが発生すれば赤が点灯するものがありますが、何色が点灯したのかがわからなければ意味をなしません。
私は子供のころから絵を描くのが好きでしたし、模型も作っていたので、色に関する知識は普通の人よりある方だと思います。
さらに、こんな私がここ数年ほど照明関係の仕事をしていることもあり、さらに知識は深まっていると思います。
ですが、知識があることと、実際に色が見分けられることとは何の関係もないのです。
こんな絶望的な色覚を持つ私ですが、赤と緑がまったく区別できないかというとそんなことはありません。
たとえば、HSVで色を表現したときに、S(Saturation=彩度)とV(Value=明度)を最大にした状態で、H(Hue=色相)だけを変化させると、一通りそれが何色かはわかります。
明度がうんと低くなると色が見分けにくくなるのは誰でも同じですので、これも問題ないでしょう。
問題は彩度が低い場合です。
つまり、やわらかい色、くすんだ色など、彩度が低いと全然わからなくなるのです。
パステルカラーとかは最悪です。
前置きはこれぐらいにして、本題に入ります。
「何色?」アプリも今後改善していきたいと考えています。
改善すべき項目のひとつが色名の表記です。
中学校の美術では12色相環というものを習います。
黄、黄緑、緑、青緑、緑みの青、青、青紫、紫、赤紫、赤、赤みの橙、黄みの橙というやつです。
これはこれで正確に表現できていいのですが、小学生とかには難しすぎます。
とくに、緑みの青とか赤みの橙、黄みの橙あたりは、「何それ?」といわれそうです。
義務教育を修了したはずの大人でさえ、怪しいものです。
そういうこともあって、「何色?」アプリでは、緑みの青は「あおみどり」に赤みの橙と黄みの橙は「だいだい」に統合しています。
その結果、「あおみどり」と「だいだい」の範囲がかなり広くなってしまいました。
とくに「だいだい」の出現頻度はかなり高くなっています。
そんなこともあり、次回のバージョンアップでは「ちゃいろ」を導入しようと考えています。
他の案としては、赤みの橙と黄みの橙の代わりに「しゅいろ」と「やまぶきいろ」の導入を検討しています。
ただ、ここで問題が出てきます。
朱色や山吹色という色名がどこまで認知度があるかです。
小学校や幼稚園などで使う水彩絵の具やクレヨンなどに必ず含まれていればいいのですが、メーカーによってセット内容も色名も異なると思うので微妙な感じなのです。
しかも、メーカーのサイトを見ても、たとえば12色セットの水彩絵の具に含まれる色一覧が記載されていません。
一体、どうすればいいのでしょうか?
もう1500文字オーバーになってしまいましたので、続きは次回にまわします。