デザインの練習(名刺のデザイン2):猫でもできるグラフィックデザイン53
名刺のデザインについて考えています。今回から名刺の具体的なデザインについてみてみましょう。まずは名刺にはどんな内容を書けばいいのかを考えます。
まずは欠かせない項目として、「名前」「所属」「よみがな」「役職」「メールアドレス」「電話番号」があります。名刺なので「名前」は必須でしょう。多くの人が「人の顔と名前を覚えるのが苦手だ」といいますが、それを自負する人がかなり多いことを考えると、おそらく人の名前を覚えるのが苦手なのが標準なのでしょう。ひどい場合、まだ目の前で話をしている最中なのに名前を忘れたりもします。年齢を重ねるほどその傾向は強くなりますので、これを補ってくれる名刺が以下に大切かがわかります。
「所属」も大切な情報です。良くないことかもしれませんが、個人が何をどれだけできるか、というよりも、どんな組織でどんなポジションにいるか、のほうが重要だと思う人が多いようです。となると所属に付随する「役職」も大切な情報といえますね。
また、相手のために「よみがな」を記しておくのも大事です。今ならまだ、読み方の難しい人だけがよみがなを振るようにすれば良いかもしれませんが、もう少しで平成中期以降に生まれたいわゆる「キラキラネーム」の若者たちが社会で活躍するようになるはずです。すでにその片鱗は見られますが、その傾向はどんどん強くなっていくでしょう。よみがなの重要性が再認識されるのは間違いなさそうです。
名刺の役割のひとつが「次回以降に連絡を取る手段を共有すること」です。であれば「メールアドレス」も載せたいところです。わかりやすく、誰でも間違えないようなメールアドレスだとベターです。メールアドレスが珍しくもなくなった昨今、メールアドレスで個性を出す必要も無いでしょうから、わかりやすく、シンプルなほうが実用的です。
また、メールアドレスと同じ目的で「電話番号」もあったほうが良いでしょう。昨今は電話をかける事自体避ける傾向がありますが、とはいえ緊急でどうしても連絡をしなければならない場合もあるでしょう。可能であれば携帯電話番号もあると良さそうですが、常に緊急性の高い連絡を受けられる関係性になるので、ここは考えどころです。
必須情報を補足する情報としては「写真」や「名前のアルファベット表記」が挙げられます。自分を覚えてもらうためには、写真付きの名刺は効果的です。ただし、渡した名刺がどのように扱われるかは渡した人がコントロール出来ないところなので、これもよく考えたほうが良さそうです。また、「名前のアルファベット表記」は、上記のよみがなの代替として用いることもできます。どちらかというと、ちょっとだけかっこよくみえるから、という意味合いで使われることのほうが多いかもしれません。