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デザインの練習(ATMのデザイン2):猫でもできるグラフィックデザイン45

株式会社クローバーフィールドの経営理念
著者:YOSHIDA Takayuki
公開日:2018/05/03
最終更新日:2018/05/03
カテゴリー:技術情報
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ATMのデザインについて考えています。ATMは、どこにでもあるからこそその利便性が保たれています。ATMがいろいろな所に配置されるために必要なデザインをみてみます。

銀行にはいろいろな種類があります。日本銀行は別として、ゆうちょ銀行、メガバンク、大手銀行以外にも、地方銀行や信託銀行、信用金庫や信用組合、いまではネット専業銀行など、その規模や展開するエリアの異なる銀行が存在します。大手の銀行であれば、ATMをいろいろな場所に設置することが可能なように思えますが、地方銀行など小さな銀行はどうすればよいのでしょうか。現在設置されている銀行のATMでは、提携していれば他行のキャッシュカードを使って現金の預け入れ/払い出しが可能です。また、そもそも共同で運用する前提で設置されたATMもあります。このように、ATMを共同利用することで、ATMの設置や運営にかかる負担を減らしています。

しかし、ATMを共同で運営するにあたっては、さまざまな問題を解決しなければいけません。例えば、キャッシュカードの磁気データやICデータの仕組みや、口座番号情報の連携などシステム的なもの、あるいは利用者のサポートの体制など、挙げるとキリがありません。これらのすり合わせや維持管理がつつがなく行われているのはさすが日本の銀行、といったところでしょうか。

おそらく銀行にとっては、個人口座の利便性のためにこれほど手間や費用がかかるのはうれしくないはずです。しかし前回書いたように、給与支払いなどが口座振込になった限りは、ATMの利便性が顧客の銀行選びの基準の一つとなっており、手を抜くわけにも行かない状況なのでしょう。苦肉の策として、ATMの利用手数料をとるようにしましたが、時間帯によって、あるいは曜日によって、さらには預けている金額によって、そしてもちろん銀行によってその手数料には差があるため、自分の口座からお金を引き出そうとするだけでも状況の確認や判断が必要になってしまいました。取引の都度、ATMのディスプレイで対話形式で訪ねてくれますが、細かく読んでいる人はほとんどいないのではないでしょうか。

実はこの確認や判断はATMを利用する前からはじまっています。ATM周囲に取り付けられた看板などには、取り扱うことができる銀行はどれか、取り扱うことができる時間帯や曜日はいつか、またその際必要な手数料はいくらなのかなどが表示されています。ただ、それなりに複雑で情報量の多い内容のため、ぱっと見ただけではわからないことが多いように思います。これだけATMがあふれる世の中ですが、自分が無料でいつでも利用できるATMは限られているのです。

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