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デザインの練習(信号機のデザイン7):猫でもできるグラフィックデザイン43

株式会社クローバーフィールドの経営理念
著者:YOSHIDA Takayuki
公開日:2018/05/01
最終更新日:2018/05/01
カテゴリー:技術情報
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信号機のデザインについての考察を続けます。この6回のコラムで、現在使用されている信号機の状況をまとめました。いずれも非常によく考えられており、また現実とのすり合わせの結果、現在のデザインになっていることもわかりました。今回はより理想的な信号機のデザインについて考えます。

これまでみてきたように、車両用の信号と歩行者用の信号は特性が異なりますので、分けて考えたほうが良さそうです。まずは車両用の信号機について考えます。

車両用の信号機は「いろいろな種類の車から」「ある程度の範囲まで」「対象を制限しながら」信号を伝えなくてはいけません。車高の低いスポーツカーから、大型のバスやトラックまで、多様な種類の車からみえるように信号を設置するのはそもそも無理がありそうです。また、車高の低い車がトラックの後ろについてしまうと、信号は全く見えなくなります。また、十字路よりも複雑な交差点では、自分が見るべき信号がどれなのかがわからないこともあります。これらの問題はいずれも、交差点上に信号機を設置するゆえに起こる問題です。

ではどこに信号機を設置すればよいのでしょうか。一つの信号を複数の車両からみるのが難しいのであれば、各車両に交差点の交通情報を表示するのはどうでしょうか。現在でもすべての信号は制御されていますので、あとはこの情報を各車両に配信するだけで実現できそうです。これがもう一歩すすむと、自動運転になりそうですが、それはまた別の機会に考えます。

歩行者用の信号についてはどうでしょうか。車両には信号を受信/表示する端末を取り付ける場所がありそうですが、歩行者にはありません。それほど時間をかけずに、交通用の端末としてスマホや携帯電話を使う方法を思いつきました。いわゆる「あるきスマホ」を推奨することになるため、良くないアイデアに見えますが、これだけ注意を促されても減らない「あるきスマホ」の状況を考えると、一層の事交通情報をスマホや携帯に表示してしまうのは案外悪くない方法かもしれません。

信号機は違う方向から、あるいは違う種類の移動体が同時に交差点に向かうのを制御するために必要です。そもそも論を言うと、これを無くすのがベストなデザインです。それができないのであれば、自動運転車の導入が期待されまれます。近い未来に普及しそうん自動運転車と、現在の状況との間にあるのが「信号機のデザインのリファイン」であるといえるでしょう。大幅な仕組みやデザインの変更よりは、電球がLEDになったような、小刻みで効果的な変更の積み重ねが現実的な課題です。

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