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デザインの練習(信号機のデザイン2):猫でもできるグラフィックデザイン38

株式会社クローバーフィールドの経営理念
著者:YOSHIDA Takayuki
公開日:2018/04/26
最終更新日:2018/04/26
カテゴリー:技術情報
タグ:

今回も信号機のデザインについての考察です。今回は組み合わせなどの少し特殊な信号の表現について見ていきます。

組み合わせの信号で出会う頻度が高いのは、赤信号と矢印信号の組み合わせです。大きな交差点では、右折用の矢印信号をよく見かけます。基本は赤信号と同じく停止しなければいませんが、右折に限り進んでも良い、という意味になります。「右折可能」ではなく、「停止せよ、ただし矢印の方向は進んでもよい」であることが赤信号と矢印信号を組み合わせたときの意味です。

矢印信号といえば、赤信号に組み合わせて左折、直進、右折の全ての矢印信号が表示されていることがあります。これは青信号で良いのでは、と思ってしまいますが、この謎を解くには前提をもう一度確認する必要があります。信号機は車両用と歩行者用がありますが、交差点に歩行者用信号機が無い場合は歩行者は車両用の信号に従います。また、矢印信号は車両用の信号です。この2つの前提を知っていると、全方向が表示された矢印信号の意味がわかるのではないでしょうか。

赤信号で携帯やスマホをみる人が増えています。これは場合によっては道路交通法違反になりますが、停止中だけでなく運転中でも携帯やスマホをみている人が多いのはドライバーであれば実感していることでしょう。運転中はもっての外ですが、停止中にスマホに夢中になっていると信号が切り替わったことに気が付かない場合があります。前述の矢印信号は赤信号が点いた状態で点灯するので、スマホを見ながら信号機を視野外でみている人にとっては気が付きにくく、交通渋滞の原因となっています。

「予告信号」というものも存在します。見通しの悪いカーブを抜けてすぐの交差点では追突事故が起こりやすいため、交差点よりも前に信号機の存在と状況を知らせます。予告信号は交差点ではない箇所に設置される、例外的な信号機です。

信号機と交通標識とを組み合わせた表現もあります。白地に青い矢印を組み合わせた「常時左折可」などの表示がそれにあたります。たとえ赤信号であっても、交通状況に気をつけながら進むことができます。矢印信号や予告信号ほどメジャーではない上に、巻き込み事故の増加などから徐々に減りつつある表示です。同様に、「バス専用」や「歩行者・自転車専用」などのように、標識により対象を限定している信号機もあります。こちらも注意して見ていなければ見逃しがちなので、間違いの起こりやすい信号です。

やはり、通常の信号に加えて情報を追加するパターンは、認知や反応の面で問題がありそうです。

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