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珍味を食べる~土~

株式会社クローバーフィールドの経営理念
著者:大林真也
公開日:2018/04/10
最終更新日:2018/04/11
カテゴリー:雑記
タグ:

大林です。

趣味柄、今まで珍しいものや変なものを食べてきたので、やはりここは食レポなどが書きやすいでしょうか……と思ったので、少し前になるのですが土料理を食べに行った話をしようと思います。

 

さて、東京の五反田の方に、ヌキテパというお店があり、こちらのお店で土を使った料理を取り扱われております。

こちらのお店、ミシュランの星は一ツ星なのですが、三ツ星シェフがこぞって訪れるとかで、有名なお店のようです。

 

私はある小説を読んでいて土料理の存在を知り、食べに行ったのですが、せっかく行ったのだからと一番高いコースを頼み、そちらがまず15000円。

ついでに食前酒1杯1500円で、そこに税金付いて18900円くらいかかりました。

 

ただ、土を食べるだけなら定番コース6500円でもいけたはずなので、もし興味がある方は是非行ってみてください。(ただし土料理は要予約)

 

さて、せっかくのコース料理でしたので、土料理以外もあわせて書かせていただきます。

画像も撮ってはいるのですが、携帯から出すのが面倒なので、文章のみで失礼。

 

まず最初に食前酒を頼みました。

名物のスイカのシャンパンだそうで、シャンパンの泡で丸くくりぬかれたスイカが浮かんで、とても見た目が幻想的です。

甘さ控えめのシャンパンを飲み終えて、最後にフォークでシャンパンが染み込んでしゅわしゅわするスイカをぱくりと頬張ると、スイカの甘みが口いっぱいに広がる一品でした。

さて、コース1品目はお店のロゴ入りの最中。
中にチーズと柚子がグラタンみたいな感じで入ってるシンプルな一品で、シンプルなだけに、ぱさつきの無い最中生地としっかり発酵したコクのあるチーズと香り高い柚子が口の中で混ざり合い広がって、素材の良さをしっかり伝えてくれました。

2品目はズワイガニのほぐし味とカニ味噌に、オレンジとコーンを砕いて揚げたやつ?がかけられたサラダっぽいやつです。
まずカニの身もカニ味噌もめちゃくちゃ濃厚で、オレンジも結構甘い。
なのに、一緒に食べるとオレンジの甘さが気にならなくなり、旨さだけが口の中に残る。
コーンも歯につかず食感を伝えてくれる食べやすいのに素材の美味しさを暴力的なまでに伝えてくる一品でした。

3品目はタコとごぼうのリゾット。
これは旨さがやばかったです。
スープはあっさりめなのに、柔らかく噛み切れるめちゃくちゃダシの効いたタコに、ホクホクのごぼうと香味野菜が絡み合い、口の中にタコの強烈な旨味を残しつづけてくれた一品でした。

4品目は蒸しハマグリと焼きハマグリ。
めっちゃシンプルだけど、ハマグリがめちゃくちゃでかくて(手のひらくらいのサイズ)、蒸しハマグリは適度な弾力で噛むと濃厚なハマグリ出汁が口いっぱいに広がり、焼きハマグリは香ばしさと水分が飛んで弾力を増した歯ごたえで噛めば噛むほど出汁が出てずっと噛み続けてられる一品でした。

5品目はお待ちかねの土料理。

その名も土のスープ。
具はジャガイモとトリュフで、土の黒っぽい色合いのスープとなっていました。
気になる土の味は、全体的にホクホク感があるというか、イモっぽいというか表現の難しい味。
食べたことは無いはずなのに懐かしい感じがしてくる不思議な一品でした。

6品目はスペシャリテ。

カサゴとかホウボウとか色んな魚を内蔵や鱗全て丸ごと煮込んで濾したスープ。
イメージとしてはカニの味がめちゃくちゃ濃いカレーに近いスープみたいな味で、基本塩分濃い感じのカニみたいな味がするのにカニは一切使ってないという、魚の可能性を教えてくれた一品。
前述の土のスープと合わせ、突き詰めると海の幸は磯の味、山の幸は土の味なんじゃないかと哲学的な事を考えさせられる一品でした。
潮味が結構濃い目なのでパスタとかと一緒に食べられたらもっと良かったかも。

7品目はメインディッシュ、甘鯛と鯛のすり身のパイ包み焼き。
ソースは酸味の残る上品なトマトソースで、胡椒の実とカブ?が付け合せにされてました。
すり身の中にも玉ねぎとか野菜が混ぜ込まれてて、しっかりした甘鯛の身も入ってるのにしっとりホクホクした食感と甘い旨味が口いっぱいに広がる優しい一品で、特にソースと付け合せをまとめて口に含んだ時の味の調和が素晴らしい。
見た目以上にお腹にも溜まって、まさにメインディッシュって感じの一品でした。

ちなみにここまでの料理で、パンがおかわり自由です。
上品な苦味のある皮とアツアツじゃないのにしっとりした中身のあるパンに、口当たりの良いバターが食べ放題です。
ただ、パンは時間が経つと固くなったので貰った直後に食べきるのおすすめです。

さて、8品目からはデザートです。

8品目はココナッツアイスと甘く煮たレンズ豆のアイス。
豆も歯につかず、アイスも程よいねっとり感の優しい味わいの一品。
際立った美味しさはないけどすごく落ち着く味でした。

そして、お次はコースとは別で土のシャーベットをサービスでいただきました。
小豆っぽいような、どこか食べた事あるような味わいの甘いシャーベットで、土の感触も感じるけどザラザラ感というよりサラサラ……より更にきめ細かいシャラシャラ感が感じられて全然不快に思わない食感です。
なんというか、表現が難しいけど美味しい寄りの一品でした。

 

9品目は選択式。
どちらもスペシャリテで、スイカのショートケーキと土のグラタン。
私は土のグラタンを選択しました。
でも、シャーベット貰えるって分かってたならスイカの方にしといたら良かったかも……とも思ってしまったり。

さて、グラタンと言ってもデザートなので、基本的に甘いブリュレみたいな感じで底もかなり浅目に焼きあがってます。
真ん中に土があり、土の部分はしつこさの無いカラメルみたいで食べやすく、凄く自然な感じでまとまった一品でした。

最後10品目も選択式で、食後のコーヒーかハーブティー。
私はハーブティーを選択しました。
運ばれた瞬間、アロマオイルを濃い目に炊いているかのような鼻に抜けるミントとレモングラスの香りですっきり。
お茶菓子として付いているのはフィナンシェ、シュトーレン、パッションフルーツのゼリーで、どれも食感も味も高品質でまとまった一品でした。
ぶっちゃけ、かなりお土産にいくつか持って帰りたかったです。
ハーブティーも香り高く、体の芯から悪い物を洗い流してくれそうなスッキリ感が素晴らしかったです。

 

そんなこんなで全体的に食べ終わっての感想ですが、何ていうか、素材が凄く良い上に、その素材の良さをしっかり引き出した素晴らしい料理ばかりでした。

スイカ料理も名物だそうで、まだそっちは堪能してなかったのでまた行きたいなぁと思います。

 

では!

  1. 杉山 貴規 より:

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