箇条書き1:猫でもできるWebライティング19
構成をきちんと考えながら文章を書くのは難しいです。これまで、見出しを先に考えたり、要約を先に考えるなどのライティング手法を解説してきましたが、今回は「箇条書き」について解説します。箇条書きをうまく使うことで、長文を書くよりも簡単に、そして伝わりやすい文章を書くことができます。
普段の生活の中で、箇条書きであることを意識せず箇条書きを使っている場面は多いです。毎日の仕事で使うTodoリストや、買い物に行くときのちょっとしたメモまで、自分で箇条書きを作ってはそれを消費することを頻繁に行っています。このような箇条書きは、頭に浮かんだ物事をどんどん並べていけばよいだけなので、比較的簡単に作ることができるはずです。
箇条書きはプレゼンテーションなどの場面でも便利です。そもそもプレゼンの際に使う資料やスライドでは、長文を使わない方が望ましいことが多いです。スライドでは文字が小さいとよく見えませんし、資料ではそれを音読/黙読しているだけで規定の時間が経過してしまいます。箇条書きであれば、要点だけを圧縮してプレゼンテーションの参加者に伝えることができるでしょう。
ところで、箇条書きは各項目が全て同格である必要があります。たとえば、次のような箇条書きは不適切です。
・ねこ
・いぬ
・うま
・哺乳類
・うし
上に挙げた例は極端ですが、このような箇条書きを見た時に違和感を覚えたことは誰でも経験があるはずです。箇条書きを作るのは簡単ですが、各項目が同格であるかどうかには気を配らなければいけません。
箇条書きでは各項目が格であるべきですが、その並び順については固定すべき場合と固定しなくても良い場合とがあります。これは箇条書きの並び順に意味をもたせるかどうかによりますが、たとえばランキングや手順書、索引などは順序に意味がある箇条書きです。
プレゼンの例で挙げたように、箇条書きではコンテンツの文字数を少なくすることができます。特に、限られた紙面や画面では大きな効果を発揮します。また、箇条書きでは混乱させる原因の一つになりがちな「接続詞」を使う必要がなくなるのも大きなメリットです。
箇条書きをつくることはコンテンツの要点が何かを考えるのとほぼ同じ行為です。箇条書きを作り、文章の骨組みとすることで論理的な文章にすることができます。また、ストーリーの順序も整理できるので、文章の流れや展開を考える際に使うこともできます。