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文体の統一:猫でもできるWebライティング12

株式会社クローバーフィールドの経営理念
著者:YOSHIDA Takayuki
公開日:2018/02/20
最終更新日:2018/02/20
カテゴリー:技術情報

文体とは、文章のスタイルのことです。文章の内容によってふさわしい文体が決まっているので、文体を適切に選ぶとともに、選んだ文体をブレることなく使わなければいけません。

「文体」という言葉が意味するものはいくつかありますが、主に2つの意味で使われることが多いです。ひとつは「和文」や「漢文」、「和漢混淆文」などのように、文章の構造や表記方法の違いであらわされるものです。もうひとつが今回テーマとして取り上げる「常体」と「敬体」の違いです。

「常体」「敬体」といわれてもピンとこない人も多いと思いますが、これはそれぞれ「だ・である調」と「です・ます調」のことです。なお、この文章は後者の「です・ます調」で書いています。それでは、「だ・である調」と「です・ます調」の違いや用途についてみてみましょう。

普段、どちらの文体をよく目にするかは人によって違うと思いますが、実際によく書くのは敬体(です・ます調)ではないでしょうか。です・ます調は手紙などプライベートな文章だけでなく、業務連絡などビジネスシーンでも用いられます。です・ます調は相対的にやわらかい印象を読者に与えます。また、話し言葉に近く、その内容が頭に入ってきやすいメリットがあります。一方で、敬体は語尾のバリエーションが少なく、文章を書く際には文章のリズムが悪くならないように気を遣う必要があります。

一方、常体は「普通体」ともよばれ、論文やレポート、報告書などで用いられます。相対的に固く、重い文章になります。断定している印象になりますので、読者によっては抵抗感がある場合もありそうです。敬体に比べると語尾にバリエーションをつけやすいので、文章のリズムを作りやすい特徴があります。会話の中で「だ・である調」を使うのは思った以上に滑稽になりますが、映画やアニメなどで特徴のあるキャラクターを演出するのに用いられることもあります。

冒頭にも書きましたように、文体は統一しなければいけません。意図的に崩す場合や、引用する場合など例外もありますが、文体の統一は原則です。最低限、ひとつの文章内で文体が変化することは避けましょう。

では、ページ単位ではどうでしょうか。ページ内でも、文体は統一すべきでしょう。ページ内のコンテンツは連続して目にする可能性があることが一番の理由です。一方で、サイト単位となれば、文体が変わることも許容されそうです。サイトの規模が大きくばなればなるほど、複数の著者がコンテンツを作っている場合もありますし、ページによってその役割が異なることもあるため、文体を意図的に変える場合もあるでしょう。

文体の統一は、コンピューター向けというよりもユーザー向けに意識すべき項目です。文体がコロコロ変わると読者は違和感を覚えますので、読みやすい文章、理解しやすい文章には文体の統一が欠かせません。

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