WP Theme Test:猫でもできるWordPressのプラグイン選び14
今回ご紹介するのは「WP Theme Test」というプラグインです。現在稼働中のサイトをリニューアルしたり、少しだけ修正したりする際にとても便利なプラグインです。
WP Theme Testができることを一言で表すと、「ユーザーによって表示するテーマを切り替える」となります。これの何が便利なのかわからない、という方も多いと思いますが、Web制作者やWeb担当者で、WordPressテーマの開発に少しでも関わった経験がある方にとってみると「あったらいいな」と思っていた機能なのです。
本来、WordPressを利用している/利用していないにかかわらず、WebサイトやWebアプリケーションの開発ではローカルの開発環境で開発→ステージング環境で確認→本番環境に反映、という流れで行うべきです。ただ、予算の少ない案件や、微細な修正の場合、またそもそも上記のような手順を踏む技術がない場合などには、現在公開中のテーマを少し修正して、公開中のサイトを確認して……ということもあるでしょう。
ただ、こんな時に限ってコードの間違いや予期せぬトラブルが起こるものです。WordPress開発ではおなじみの「画面が真っ白になってしまった」とか、「どこを直したのかわからなくなった」とか、「アップロード中にFTPクライアントが反応しなくなった」などなどです。解決できたトラブルを笑い話として聞く分には良いのですが、自分がその当事者だったらと思うと、身の毛もよだつ思いです。
こんなとき、WP Theme Testがあれば、自分がログインして該当サイトを見ているときだけ、開発中(修正中)のテーマを表示する、という器用なことができるのです。これはつまり、前述の開発環境とステージング環境を同時に手に入れたようなものですね。何よりも、本番環境のデータをそのまま使用できるところや、公開中のサイトに影響を与えないで修正ができるのが嬉しい限りです。
また、実際の開発ではあると便利な「URLでWebサイトを指定してそのWebサイトの情報を分析する」系のサービスを利用することもできます。たとえば「PageSpeed Insights」のように、現在の状況確認やチューニングのサポートをしてくれるサービスです。WP Theme Testの「パラメーター機能」を使えば、ログインしているかどうかにかかわらず、指定したテーマでの分析を実行することができるようになります。
繰り返しになりますが、「WP Theme Test」はいつもこのプラグインを使って開発しましょう、というものではありません。しかし、テーマ修正の頻度や内容を見極めて使えば、これほど便利なプラグインは他にはないかもしれません。