Toolset Types:猫でもできるWordPressのプラグイン選び09
今回ご紹介するのは「Toolset Types」です。Toolset TypesはWordPressのカスタム投稿タイプやカスタムフィールド、カスタムタクソノミーを効率的に作成/管理できるプラグインです。「カスタム〜」を使いこなすと、WordPressがひとまわりもふたわまりもパワフルなツールになります。
WordPressではあらかじめ「投稿」と「固定ページ」という投稿タイプが準備されています。また、投稿では「カテゴリー」と「タグ」、固定ページは「階層構造」というタクソノミーが準備されています。ほとんどのWebサイトではこれで十分で、ともすれば投稿でタグを使わなかったり、固定ページの階層構造を使わないことさえあるでしょう。
また、投稿、固定ページいずれにも「タイトル」と「本文」のフィールドが準備されています。あとは「抜粋」なども設定すれば利用できるようになりますが、これで必要十分といえるでしょう。この標準的に提供されている投稿タイプ/タクソノミー/フィールドの設計は非常に良くできています。
Webサイトは情報をインターネット上に提示する形のひとつなのですが、ここでいう情報は「ストック情報」と「フロー情報」の2種類に分けることができます。これは情報をおもに時間の概念でわけており、ストック情報は更新頻度が低く、じっくりと精査した上で掲載されるもの、一方フロー情報は更新頻度が高く、掲載までのスピードを優先するもの、とされています。勘の良い方はお気づきだと思いますが、投稿はフロー情報を、固定ページはストック情報を扱うのに便利です。
実際の運用は次のようなものになるでしょう。投稿はテーマに相当するカテゴリーを予め準備しておき、おおまかに分類したら、細かいやキーワードをタグ付けして素早く公開。固定ページは時間をかけて精査した情報を掲載していき、1ページあたりの情報量が多いように感じたら子ページとして分割していく。この流れに沿っている限り、情報構造の破綻も起こりにくいはずです。
カスタム投稿タイプやカスタムフィールド、カスタムタクソノミーはこの洗練された構造にメスをいれることになりますので、その設計は相当慎重にしなければいけません。不慣れなうちはそれを設定するだけで時間がかかりますので、「Toolset Types」のようなプラグインで設定の手間を省き、情報設計の方に時間をかけるのがおすすめです。