劣等感の裏返し
高木です。こんにちは。
どこの世界にも多かれ少なかれいる人種に、目下の人や立場が弱い人に対してやたらと横柄な態度をとる人というのがいます。
日常的にパワハラとかをやってしまう人たちもその類でしょうね。
傍から見ているとあまりにも痛々しくて、パワハラを受けている人だけでなく、パワハラしている人も可哀そうに思えてしまいます。
なぜ、パワハラする側まで可哀そうに思うかというと、そのような態度をとるのは劣等感の裏返しの可能性が高いからです。
人間はいろんなことで劣等感を持ちます。
学歴、年収、出自、容姿、家族など、本当にありとあらゆることが劣等感になり得ます。
私の印象に過ぎないのかもしれませんが、学歴や出自に抱く劣等感が、他人に対して横柄な態度をとる原因になっていることが多いように思います。
強い劣等感があると、常に他人と自分の間で順位付けを行う習性があるようです。
学校でも、底辺校になるほどスクールカーストとかが酷くなるのも、この習性と関係あるかもしれませんね。
人間だれしも、過去は栄光だけで成り立っているわけではありませんし、持って生まれた特性や環境は変えようがありません。
どんな状況であっても、それが改善不可能なものであっても、それはそれで受け入れて、もっと建設的なことに力を入れればいいのですが、なかなかそうはならないようです。
客観的に見て決して「良い」とはいえない特性であっても、それ自体は本来は何の問題もないのです。
けれども、そのことを苦にし、劣等感を持つといろいろ不都合を生じます。
私はいつもいうのですが、人間が持つ特性は、それがどんなものであったとしても、活かせば長所になるし、活かせなければ短所になります。
非常にシンプルなことなのです。
特性を活かす努力をせず、別のところに「はけ口」を求めようとするから、周囲に自分より弱い者を探さなければならなくなります。
自分より低い存在を作ることで、自尊心を維持しなければ、劣等感にあふれた自分を守ることができないのかもしれません。
このように、他人に対して横柄な態度をとる人、パワハラする人というのは、劣等感に押しつぶされそうになっている気の毒な人たちなのです。
本来であれば、そのような人たちには何らかの方法で救いの手を差し伸べてあげたいのです。
けれども、手を差し伸べれば、その人たちの(崩壊寸前の)自尊心をさらに傷つけることになるかもしれません。
難しいものです。