どこの世界にも人間を「物」扱いする人たちはいる。
高木です。おはようございます。
クローバーフィールドは、13年前、フリーランスとして活動していたソフトウェア技術者が集まって設立した会社です。
結構な人数が設立に関わりましたので、各自の目標というか、クローバーフィールドに寄せる期待には微妙に温度差があったかもしれません。
それでも、技術者のための会社づくりをしたいという点では一致していたのではないかと思います。
これは裏を返せば、設立にかかわったメンバーの多くが、まともに人間扱いされないような嫌な思いを少なからず経験したことを意味しています。
直接そうした経験していなくても、身近でそのような待遇を受ける技術者を見聞きしたり、将来自分がそうなるのではないかという漠然とした不安があったりしたかもしれません。
SESに携わっている会社や営業担当者の中には、技術者を人間扱いせず、「物」扱いするような人たちも少なからずいます。
「技術者なんか、遅刻したり休んだりせず、契約を延長してもらえるように仕事さえしてもらえば売上につながる」程度の考えで営業しているのであれば、まさに「物」扱いです。
いわゆる「ブローカー」をやっているところは本当にこんな感じです。
話は変わりますが、他業界でも似たようなことはあります。
デリバリー・ヘルスなんかもそうですね。
原義はともかく、日本語の「デリバリー」はおおむね出前の意味で使われます。
名前からして、女性スタッフを完全に物扱いしています。
他にも「お坊さん便」なんかもあります。
これもひどいネーミングだと思います。
僧侶に敬意を払うどころか、完全に物扱いしています。
どこの世界にも人間を物扱いする人たちはいるようです。
お盆の時期でもありますので、「お坊さん便」についてはもう少し掘り下げてみることにしましょう。
話の前提として、「お坊さん便」そのものについてご紹介します。
[お坊さん便] 法事法要手配チケット
私が持論をいろいろ書くより、他の人の意見に耳を傾けてみましょう。
まずは、全日本仏教会による批判からです。
「Amazonのお坊さん便 僧侶手配サービス」について理事長談話 ―― 公益財団法人全日本仏教会
次に、葬儀社の意見として、有限会社佐藤葬祭の社長の動画を取り上げます。
そして、実際にお坊さん便で派遣される僧侶の立場からのご意見です。
私はAMAZONで「注文」される僧侶【瓜生崇】 ―― 浄土真宗の法話案内
おまけとして、上記のコラムを書かれた瓜生崇さんのご著書も紹介しておきましょう。
さよなら親鸞会 脱会から再び念仏に出遇うまで ―― サンガ伝道叢書
最後に、お坊さん便の運営会社社長のコメントです。
他業界のこととはいえ、なんか他人事とは思えないものがありますねえ。
お布施は、生活に必要不可欠な財を与える大切な修行なので、サービスに対する対価ではありません。
そのことは重々承知しつつも、こうしたサービスに乗らざるを得ない僧侶の厳しい状況が見えてきます。
ないとは思いますが、私が将来的にお坊さん便を利用する機会があったなら、料金とは別に、たとえ千円でも喜捨させてもらうとは思いますけど。
ちなみに、前出の瓜生崇さんは滋賀県でシステムエンジニアをされているそうです。
もしかすると意外なところで弊社と接点が生まれるかもしれませんね。