辞めて済むならこれほど楽なことはない。
高木です。おはようございます。
私のサラリーマン時代の上司のひとりは、阪神大震災をきっかけとして退職され、某社の取締役におさまったと聞きます。
その上司が辞めるときに言い残した言葉があります。
「出世するというのは自分の責任範囲を広げることだ」
当時、まだまだ青二才だった私には、それまで考えてもみなかった視点を与えてくれた言葉でした。
そして、かなり消極的な動機ながらも会社経営に携わることになってからは、この言葉がずっしりと響くようになりました。
サラリーマンであれば、極論をいえば、都合が悪くなれば辞めればしまいなのです。
よほど悪質な場合でない限り、民事上や刑事上の責任を負うことはまずありません。
経営者になればそれでは済まなくなります。
自分は何も悪いことをしていなくても、場合によっては刑事責任を負うことさえあるのです。
まさに、辞めて済むならこれほど楽なことはないのです。
だから責任のない立場で仕事をしたいというのもひとつの考え方でしょう。
けれども、仕事というのは生活の糧を得るための苦役ではありません。
どれだけ世の中に貢献できたかが問われるのであり、収入はそのひとつの指標に過ぎないのです。
どうせ仕事をするのであれば、自分の責任で思い切ったことをやる方がいいのです。
少なくとも私はそうです。
人生の中のかなり大きなウェイトを占める仕事だからこそ、ある意味、命がけで取り組む価値があるのではないでしょうか?
小手先のテクニックより、どれだけ肚をくくって仕事に取り組めるかが問われるのです。