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x²=1の解を求められない人のほうが多い?

株式会社クローバーフィールドの経営理念
著者:高木信尚
公開日:2015/11/12
最終更新日:2018/06/13
カテゴリー:雑記


こんにちは、高木です。

技術職の採用面接で出す実技課題の話を前回しました。
実技課題を考える過程で、社内のスタッフにいろいろとヒアリングしたのですが、私にとっては意外な事実に直面しました。

何かというと

$$x^2=1$$

という単純な方程式の解を求められない人が圧倒的に多いということでした。

中学生レベルの数学なので、そんなに高度な問題ではないはずです。
ただ、普段の仕事で、数学をまったく必要としない状況が何年も続くと忘れてしまうのかもしれません。
中には、そもそも中学生のときからできなかった人もいるかもしれませんが……

2乗して1になればいいので、「1」と答えてしまう人が圧倒的に多いのです。
答えは±1ですが、それを暗記していなくても、2次方程式の解は原則として2つあることが理解できていれば、容易に正解を導けるはずです。
あるいは、愚直に解の公式にあてはめてもよいでしょう。

理想をいえば、関数\(y=x^2\)において、\(y=1\)のときの\(x\)がグラフ上でどうなっているかをイメージできるのが一番です。
数式をこねくり回すのではなく、イメージでつかんでいるほうが物事の本質を理解する上ではよいのです。

私は学歴はほとんど気にしませんが、学力が無いのはやはり問題があります。
中学校で習うようなことは、仮に学歴が中卒であってもできて当然です。
とくに数学なんかは普遍性が高いので、世代間のギャップもほとんどなく一生使える力になるはずです。

技術職を目指す方であれば、義務教育で習うようなこと、すなわち基礎学力は大切です。
基礎学力が乏しいと、専門的なことをその上に積み上げていくことができません。
家を建てることに例えれば、基礎工事ができていないのに柱を立てようとしているようなものです。

余談ですが、数学以外は世代間ギャップが結構あるように思います。

社会であれば、ソビエト連邦や東西ドイツなど、世界地図がかなりかわっていることが挙げられます。
それ以外にも、近年の学説に基づいて、鎌倉幕府の成立は1192年→1185年に改められたり、任那の日本府の記述がなくなったりもしています。
メディアでも多く取り上げられた従軍慰安婦や南京大虐殺の記述に関しても揺れています。

理科はわりと普遍的だと思われがちですが、意外にそうでもないのです。
具体的には、私が中学生のころは、kg重を中心としたMKS重量単位系を用いていました。
ところが、現在の子供たちの教科書を見ると、N(ニュートン)などのSI単位系を用いています。

考え方の本質は変わりませんが、単位系が変わると見た目はガラっと変わるものです。
とくに丸暗記で対応していた人たちにとっては別世界に映ることでしょう。

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